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AA04に新型エンジン載せ替え&各部比較

左AA08 右AA04

生き返れ生き返れ…(エンジン)

AA04のミッション破壊修理ですが、なんとどこから出て来たのかAA08エンジンが丸ごと売っていたので載せ替えます。

これでミッション周り最強のネオAA04にできるという訳です。

ちょこちょこMDの中古部品って売ってますが、まぁみんなまともな状態ではないのでセーフなのかな。

もちろんこのエンジンも色々と終わってるので動くようになってもらいます。

コーヒー牛乳と化したオイルが全体から出て来ますが…何とか直します。

ちなみにエンジンマウントは全く同じなので搭載自体は問題ありませんが、オイルフィルターケースにエキパイが触れそうになるので、マフラー取り付けだけは考える必要があります。

キレイな方AA08 汚い方AA04

まずは腰下。

110系のミッション破壊は良く聞きますが、AA04も10万kmを一つの目安として覚悟が必要みたい。

105000kmを目前に後輪ロック、5分くらい踏み応えのないチェンジペダルを操作し続け、奇跡的に2速に入って帰還できました。

シフトドラムの右側への動きを抑えてるのが右ケース一部のアルミの耳という時限爆弾的な構造で、110系の途中までと同様、削れてドラム・フォーク・ギアがまとめて近づいて来て二重噛み合い→死と。

ギアポジセンサー周りの簡素化の結果だと思いますが、新型でかなりの改良が施されました。

これキャブ時代より上等なんじゃ…

もう分かりやすく押さえも受けも強化されまくっており、間違いなく廃車まで持ちますね。

ちなみに一応当てがってみましたが、旧ケースに新ドラムはガタガタで×。

ニードルベアリング外径も大きくて旧ケースには入らないので、素直にエンジンごと買いましょう。

ニードルベアリング打ち込み時に寸法の指定がありまして、ケース内側端面より23.0~4とか書いてありますが、普通に突き当たるまで引き込んでそれくらいでした。

ちなみに刻印はケース内側向きで、ハンマーで打つのはダメと指定あり。

右メインシャフト側ベアリングの抜け止めボルトにネジロックが指定なのはAA04と同じですが、ベアリングが6203が2個、6001が1個でカウンター右のみニードルベアリングに替わっていました。

左右ケース閉じる時ですが、キャブ時代~黒エンジンまでは左ケースを下に置いて中身を入れますが、AA04からは右ケースを置いて組みます。

クランク右ベアリングが圧入になるのでまずは引き込んでおきますが、引き込み工具を当てる場所が難しく、結局打ち込んじゃった。

マニュアルではプレスで圧入が指定ですので注意。

クランクも圧入なので、ここはインナーレースに治具を当てて普通に引き込み工具で入りました。

この年式からはクランクに付いたギアで駆動するオイルポンプになります。

ギアは繊維強化樹脂ですが、割れた画像を見つけてしまい怖いので交換しました。

トロコイドに意味ありげなポンチマークがありますが、マニュアルでは言及無し。

ほぼこれ確認するために買ったんだけど…まぁとにかくここは気にするなと。

あとAA04からピストン裏オイルジェットが付きます。

やたらとデカいポンプなのはこのためでしょうね、キャブ時代のほぼ倍の容量あります。

カムチェーン駆動では冷間始動から吹かすと、オイルポンプスプロケをチェーンが飛び越える音が聞こえて油温上がると消えますが、AA04は大型になったためか特に滑ってるような…

この飛び越えが原因でスプロケがただのローラーになるまで摩耗するので、ギア化によって根本的解決と。

逆に低温高粘度でも全く滑らないのでギアの負担となり割れるのか?分かりませんが、とにかく始動してすぐにブン回すのはどんなエンジンでもやめましょう。


ストレーナーが簡単に取れて掃除しやすいのも改良点。

と言っても無くしちゃって付いてない車両が多いですが…まぁ知らない人には初見殺しですよね。

このエンジンは赤い車両に載ってたので管理が良かった?のか、ちゃんと付いてました。

あとオフセットメガネよりもソケットの方が舐めずに回しやすいです。

旧横型用タペットキャップと互換性あり?と聞いたような…ただしネジがちょっと長いのでヘッド内に出ちゃうかも。

AA04でジェネベースが存在しなくなったため、オートテンショナー用のオイルを溜めておく板が新設されましたが、ここも新型で改良。

以前は小さめ鉄板+紙ガスケットでしたが、大き目鉄板+ラバーコート鉄板ガスケットに。

ネジロックが指定なのは変わらず。

上AA08 下AA04

上AA08 下AA04

上AA08 下AA04

フライホイールは合わせマークがというか、クランク位置検出用の出っ張りが全体に2度ほど違いました。

大差無いかもしれませんが、あくまでAA04車体に載せるのでシステムに合わせて04用を装着。

ちなみにこのマークと左ケース内の出っ張りを合わせると、ジェネカバー無しでも上死点に合わせられます。

それ以外は一部色が違ったりワンウェイクラッチ外輪に凹みの加工があったりと微細な違いのみ。

上AA08 下AA04

これも特に機能の違いはありませんが、セルギアに肉抜きが追加されています。

寸法は全く同じなので、何となく肉抜きある方を装着。

しかしセルの回りでは体感できず…意味あるのかな?

上AA08 下AA04

ジェネ周りは部品番号違いますが、何が違うのか…カプラーもギボシも同じです。

実際に搭載後も何の問題も無く発電してますので、ここはそのままで使えますね。

続いて腰上。

スタッドですが、AA04は4本とも左のような形状ですが新型はカムチェーン側2本が変更に。

マニュアルにも特に言及はありませんが、何らかの音対策なのかも。

運転してみてもAA04とは音に違いは感じられませんでしたが…

植え込みはAA04と同じで6N・mで締めてケースからの全長172mm±1mmならOKですが、黒エンジンとロンシン125ケースでのトラウマがあるのでネジロック塗りました。

まぁネジ上がりには関係ないと思いますが…精神の安定のために。

カムはAA04と品番同じで手持ちの04用とも同形状に間違いないんですが、何となく凹みカムに見えるような…

今まで3本くらい見てて全く気付きませんでしたが、かなり微妙なので直線の見間違いかもね。

黒エンジンのも一応見ましたが、これより分かりやすく直線でした。

もし凹みだったらカーボン噛みにも少しは効きそうな…でも噛んで不動になるのでやっぱり直線か。

6001Z

6904

カムベアリングが終わっていたので替えますが、純正ではバラで出ませんので別途用意。

6904と6001Z(片シール)です。

ノックピン的なのは圧入で外れずバラで出ないので、作業中はワッシャー噛ますなどして保護しないといけません。

左AA08 右AA04

バルブを擦り合わせますが、なんと新型の排気側シートリングの当たり幅が1.5mmでご臨終。

手持ちのAA04用を急遽整備して両方1mmの当たりでギリギリOKという危うさ。

スプリングが硬いのかカーボンが硬いのか…バルブ新品なのでこのヘッドは完全にアウトですね。

当たり幅広いヘッドは無理して組んでも即カーボン噛みますので無駄です。

カタログの圧縮比も各部寸法も同じなのですが、新型の燃焼室が微妙に狭いような…

品番も末尾だけ違いますので、何らかの違いはあると思います。

とにかくシートリング生きてる方を優先します。

 

 

 

それで組み上がって搭載試運転まで行きましたが、明らかに変な音がするのでまた降ろして全バラしました。

ホントに変なエンジン買っちゃって…

原因はクランク左ベアリング死亡で、ちょっと怪しかったのは承知で組んだのが大間違いだったと。

乳化オイルが出て来たエンジンなんかを少しでも信用したのがバカでした。

クランクはAA04とほぼ同じですが、ポンプ駆動ギアの回り止めピン穴あり+ギア周りのみ少し太くて互換性は無し。

そして中古クランクが奇跡的に見つかって入手したのですが、組む時のバカも居れば外す時のバカも居まして…

どうも右側の先端を鉄ハンマーでド突いて抜き取って売ったらしく、クラッチカバーに入る側が無残にも変形。

もう金やら時間やら気持ちやら色々と余裕も無いので、何となくそれっぽく削って修整して何とか物になったと。

疲れた…

そんなこんなで丸々1ヶ月潰れましたが、

今度こそ完成。

この後再び搭載し、今は特に何事も無く動いています。

もう帰って来ないでくれ~。

O2センサーはAA04用で車体側と合わせました。

レッグシールドのステーやスプロケカバーも違うので車体に合わせます。

 

ところでド突きクランクのエンジンもAA04から外したらしく、つまりネオAA04化をやった先人が居ると。

やっぱり同じ事考えるんだな~。

どんな感じの搭載状況だったか分かりませんが、マフラーを真っ当に付けるとエキパイとフィルターケースが干渉するので何とかしないといけません。

リングガスケット3枚重ねで何とか避けられますので、マフラーが微妙にカチ上げになりますが今回はそれで行きました。

真っ当に行くと新型用マフラーを買えという話になりますが、既に予算大幅オーバーなのでAA04用のままです。

あと新型のマフラーは音量規制の関係なのか?少し低音効きますので、04用が好みです。

AA08用マニュアルは0SP-60GGN700で買えます。

 

AA06 AA07 AA09

以下余り画像

 

SHIMANO sante RD-5000

おっp…おっぱげた…!

 

サンテの未使用品という名のオーパーツ

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何の御縁か我が手元に。

5001なら割りと見かけますが、

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正真正銘の5000です。

ケージ内面に消音カバー付き。カブ70並みの消音へのこだわり

そしてBテンションアジャストが2段階切り替えのみという衝撃の構造。

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↑この位置でシマノEFエンド(ロー22~24T)用で、初期位置で基本的にカンパ&ビチューエンド用となります(EFはロー21Tのみ)。

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ローアジャストは普通に後ろに付いてますが、ハイは前面にあります。

 

そしてマニュアルまで付属。

シマノHPにも5001のしか無く、恐らく本邦初公開?

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英語版。

プーリーテンションスプリングの掛け替え機能もあり。

そしてローは24Tまでという漢ギアっぷり。

カジュアル路線のコンポらしいですが…オシャレは我慢、ってやつかと。

 

一応、トリコロールのつねさぶらうに使用予定。

カッコ良くまとまるかな~。

EC04ER(SDE041) 整備

これはなお前を気持ちよくするものだよ(適当)

 

新しいおもちゃ、EC04。

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何年も前から欲しくてねぇ~、この間いきなり汎用エンジン熱が復活したので勢いで入手。

EC04ですが、40ccでケースリードの汎用エンジンってあまり無いものでして、一度は触ってみたかったエンジンです。

ヤフオクでは刈払い機だとなかなかの高値を付けますが、エンジンポンプはそんなに人気無いみたいで安いです。

もっとも40ccもある刈払い機で何を刈るんだという問題もあるので、ポンプくらいがちょうどいいです。

水なら何かと使いますからね。

 

部品もまだまだ出ます。

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ロビンエンジン純正部品を扱う部品商を見つけたので、そこから購入。

parts-ya.jp

パーツリストも見れます。

 汎用エンジンってパーツリストの入手はともかく、部品を購入できるルートが限られてくるので、こういうショップがあるのは心強いですよね~。

 

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エアクリエレメントは廃盤だったので、合いそうな部品を入手。

BIGM(丸山製作所) 620690

キッチンスポンジでも代用可なんですが、何かの純正という安心感で選択。

しかし厚みのみ足りないので、1枚+もう1枚を半分に切って重ねて装着しています。

 

ポンプを組みます。

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エンジン側は問題ありませんが、ポンプ側のパーツリストが見つからなかったので自力で調達。

ケースのOリングはS-140でした。

しかし前所有者はゴリラみたいな奴だったらしく、ケース固定ボルトが恐ろしい力で締め上げられており、Oリング当たり面が歪んでいまして…

水を入れた瞬間滝のように漏れましたので、仕方なく太目のG-135に交換しました。

サイズ違いのOリングにすると余計に歪むので本当は避けたかったんですが…残念。

 

メカシールはまだ漏れていないので触りませんでした。

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キャップもOリング交換、アストロOリングセットのR-13を使いました。

純正はもっと細いようですが、こっちもゴリラが締めていたので原型が分からず、今回は手持ちで済ませました。

 

キャブレターを組みます。

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キャブは既にキレイだったので、確認+ガソリンのみで洗浄。

キャブクリーナーは使わないで済むなら使わない方が良いです。

今回は腐りは酷くないので、フロートバルブ受け側を、鉛筆削りで細くした竹の割り箸で擦ります。

まずキズが入らず、結構キレイになるのでオススメ。

削りカスが出るので、終わったら良く洗浄してエアブローしましょう。

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フロートバルブの後ろのピンですが、汎用エンジンでは動く物と動かない物がありますので注意。

本来動く物も、腐りが酷くて動かない場合もありますので良く確認。

部品が出るなら替えた方が良いですが、コレ5000円くらいしますので良く検討しましょう。

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パイロットジェットですが、先端の穴が超重要なので、必ず貫通を確認しましょう。

発電機や管理機などガバナー付きだと、ハンチングが永遠に止まらないエンジンがありますが、大体この穴が詰まっている事が原因です。

荷札に付いてる針金を使え、と良く言われますが、ワイヤーブラシの針金でもOK。

ただし、穴を歪めたり広げたりはしないように。

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コックは本体ごと替えました。

中の網やバンジョーボルトはASSYに付いてきますが、シールワッシャーは別なので買い忘れに注意。

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パーツリストだとエアクリーナーケースにはカラーが入るように描かれていますが、どう見てもケースの穴に入らないサイズが届きました…

ケースの製造時期によって穴の大きさが違うとかあるんでしょうか?

それともカラーが本来は極薄なのか…ホンダだとたまにあります。

どちらにしろカラー無しで組むのはあり得ないので、ケース側をリーマーで広げて入れました。

穴位置も結構適当な感じですが、カラーの内径がデカいので問題無く組めました。

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各摺動部を潤滑しておきましょう。

ちなみに外装全バラからだと、予めここまで組んでおくと後の作業がしやすいです。

 

エンジンを組みます。

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コイルの組み付け時は、フライホイールとの隙間を作ってからボルトを締めましょう。

前所有者はここまでは未分解のはずですが、既にフライホイールに擦れた跡がありました。

クランクに気になる程のガタは無いので、新品時からの組み立て不良なんでしょう。

隙間の標準値は0.3~0.4mm?だったかと思いますが、昔から名刺を挟んで締めろ、と言われます。

今回はプラグの箱を切って挟みました。

 

外装部品を組みます。

まずタンクのホースを付け、上にはね上げておきます。

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リコイルスターターを付けます。

ストップスイッチ線はこの時点で繋いでおきます。

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タンク後ろ防振ゴムに配線クリップがありますので、挟めておきます。

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スターターカバーを付けます。

固定ボルトは上1本(六角穴)、下2本(プラス)です。

プラグコードをカバー切り欠きに通します。

タンク防振ゴムを付けます。

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シュラウドを付けます。

固定ボルトは手前1本と、右奥に1本あります。

ボルトの種類は自信が無いのでパーツリスト参照。

タンク防振ゴムを潤滑します。

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タンクと防振ゴムの位置を合わせて、前側ブラケットを付けます。

ポンプの場合、前から工具が入らないので必ず六角頭など横から締められるボルトにしましょう。

 

完成

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カバーは状態が良く、洗浄のみで真っ黄色に。

ちなみにロビンのシールは廃盤です。

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タンクのストレーナーの下に入るパッキンも廃盤です。

ですが傾けて使えないエンジンなので、そんなに重要ではなさそうです。

実際に混合ガソリンを入れて揺さぶってみても漏れてきません。

 

試運転はまた後日。

不安要素はそんなに無いですが、ちゃんと動くかなぁ~。